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2004.11.03

どうしちゃったんだろう。

 ここのところ、カウンターの伸びがとても早くて、一体どこでどんな人が読んでくれているのだろうと思いつつ、それでもなかなか時間がなくて更新することができませんでした。
 台風や地震と、天候にはいま一つ恵まれなかった唐組の「眠りオルゴール」も終わり、次は唐ゼミ「黒いチューリップ」と新宿梁山泊「唐版・風の又三郎2004」と続きます。金守珍さんと会ったら、映画「ガラスの使徒」も編集作業が一区切りしたとのこと。暮れまでいろいろ唐さん関係が忙しいですが、そうした中、今週末には堀切直人さん編集の唐本 『唐十郎がいる唐組がある二十一世紀』(青弓社)が出版されます。舞台写真や公演資料のほか、ぼくが雑誌やチラシに書いた文章も再録されていますので、是非読んでください。唐ゼミの公演でも八掛けで販売します。この唐ゼミという期間限定の企画もいよいよ転換期に入ってきて、今後の方向を見定めなくてはならない時期に入っています。その意味でも「黒いチューリップ」は注目すべき作品になると確信しています。

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坪内祐三/堀切直人/永原孝道/室井尚/浦野興治
『唐十郎がいる唐組がある二十一世紀』
11月中旬刊 四六判 2000円+税

時代の闇が芝居の推進力になった60年代から70年代の「暗黒」「アングラ」を突き抜けて、ますます鋭い光を放つ唐十郎の演劇。その時代その時代の意識を映しながら挑発を続ける唐十郎と、唐組の演劇世界と役者の魅力を気鋭が縦横に論じる。唐十郎と唐組人気役者のインタビューも収め、舞台写真も多数ちりばめた決定版!
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 唐さんと関わってきた中で、一度演劇についてまとめて本を書いてみたいと思っています。だが、じっくり考えてみるならば、それは結局のところ現在という時代における芸術や表現一般の可能性についての本にならざるをえない。演劇をやっている人たちは、演劇と言う文脈、ジャンル、流れの中でしか表現の在り方について考えようとはしない。確かに観客の視線や視点が多様な演劇では評価軸もきわめて多様だ。かつてのように、それを美的な質の高さや歴史観や世界観の新しさなどの軸に合わせて測っても、演出家や俳優の技量によって測っても、要するにそれだけのことで余りわくわくすることはない。歌舞伎やオペラを新演出や配役ということだけで楽しめる人は仕合せだと思う。もう少し作り手の視点が固定されている映画、美術、音楽、文学に関しても同じことだ。近代が終わってしまった後に、表現に対してどのような評価軸があり、どのような評価の在り方が可能なのか、進歩主義的な芸術観、もっとはっきりと言えば、芸術史、文化史というイデオロギーが消えてしまってから、何がいいものなのかを誰も確信をもって語れなくなってしまっている。すべてが多様化され、相対化された価値の評価軸の中では、サブカルチャーと文学が同じ物になり、米粒に絵を描く職人とピカソが横並びにされてしまう。まあ、要するに演劇好き、美術好き、文学好き等々ってだけのことになるわけだよね。でも、それじゃあやっぱりつまんないじゃないかという話を書きたい。

 今年の世界文化賞にブルース・ナウマンが選ばれたようだ。ブルース・ナウマン、かなり好きです。アムステルダムのステーデリック美術館にある、死んだロバの回転木馬も好きだし、ロンドンのナショナル・ギャラリーでみた展覧会もかなり衝撃を受けた。

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