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2005.04.19

唐組「鉛の兵隊」

 17日、大阪城公園での最終日に行く。唐ゼミから参加している古川と伊東が挨拶に来たが二人とも元気そうだったのでひと安心。大阪公演の時期は毎年寒かったり雨が降ったりと大変だが、今年は三日とも天気には恵まれたらしい。但し、晴れの日が続いたためにグラウンドの埃が大変な上に、花見、カラオケ、バンド演奏、サッカー、野球などにどっと繰り出した人出から出される騒音、暗くなるとロケット花火などにかなり悩まされていた。土曜日よりは少ないとは言っていたが、ほぼ300人に達する満員。芝居は、複雑な人間関係やストーリーに翻弄されながらも、イメージが重ね合わされた台詞と人物造形の豊かさに魅了される。唐十郎の頭の中が沸騰しているのがよく分かる、前のめりになって言葉の増殖していくような作品だ。指先の指紋がシナイ半島の砂漠の波紋や砂嵐へと広がり、イラクから北海道へ、そして朝鮮半島から大陸へと想像力の翼が飛び立って行く。戯曲を読んだ時には分からなかったが2001年の「闇の左手」と鏡像関係になっているような「代行と交換の物語」となっているところもある。役者たちはみんな生き生きとしていて面白い。キャラクターも前作を引き継いでいて、まるでイタリア喜劇的(あるいは吉本新喜劇的)な面白さを作り出している。みんな何かに強いオブセッションをもっている奇怪で魅力的な登場人物たちであり、その「モノ憑き」に媒介された人間関係はきわめてユニークでどこでも見たことがないものだ。一匹狼自衛隊になって、夜の闇に消えて行く稲荷卓央の背後にライトアップされた大阪城はまるで古武士のようにも見えて、美しいエンディングだった。
 南河内万歳一座の荒谷・鴨夫妻、東京から団体でやってきた坪内祐三と文芸雑誌「enTAXI」のチーム、そして大阪公演の関係者で打ち上げの宴会。二時前まで盛り上がり、唐さんはそのまま倒れ込むように蒲団へ直行。劇団員たちも次の日8:30からのバラしが待っている。週末一日だけの神戸公演をやって、30日、5月1日の新宿花園神社公演で東京にお目見えすることとなる。ぼくは今年も出来る限りつきあいます。
 ちょっと疲れたので朝起きてからすぐに新幹線に乗って帰宅。少し眠って元気を取り戻した。

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