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2005.05.22

日本記号学会大会1日目

 というわけで、始まった。立て看板から、プログラム、めくりまで全部手作り。東京富士大学の岡本さんが実行委員長で、現場ではいろいろ気を回してくれる。
 朝の10:00から金光陽子さん、山口昌男さんの次男で哲学を専攻している山口拓夢君、富士大の井上さん、それからぼくのゼミ生たちと一緒に会場設営や受付準備を行う。横浜国立大学から来たぼくの学生たちは、ぴかぴかで、まるでホテルかペンションのような富士大の建物にかなりカルチャーショックを受けていたようだ。ぼくとしては、いま居る研究棟のような汚くて薄暗いところが好きなんだけれど。
 初日のメインは東京大学の西垣通さんの特別講演と全員でのアフタートーク。世界レベルでの研究水準をとか、ノーベル賞をたくさん取れるような大学教育をとかいう無根拠で一方的で無意味なプレッシャーに取り囲まれている西垣さんは、それでも大学という組織にとどまりつつ抵抗していくしかないと語る。現在の日本社会が最悪の状態であること、金融市場での利益追求にばかり走る「博打打ちの親玉」のような奴らが尊敬され、「知」の空間がどんどん狭くて不自由な場所に追いやられていること、それでも組織の内部にいて戦わないと、その流れに棹さすこともできないこと、といったようなことを語った。そう言いながらも、論文ではなく小説でしか語り得ないことがあると、半身大学から身を引いている姿勢が抜けきれない。それで西垣さんはたいていカオス状の鬱に取り付かれているのだと思うが、それでも今回はずいぶん明るく闊達に話してくれた。大学の中に「すきま」的空間を取り戻すことが重要だと主張する吉岡洋に対して、ぼくは大学が「空虚な神殿」から「キャリア・センター」に変わっただけで、元々大学自体はだめに決まっているのだから、大学と街を横断していくような個人の活動性が重要であり、「大学改革」で揺れる組織の内部で「すきま」を作り出していくというような不毛で成果が見込めない労苦から解放された方がいいのではないかというようなことを話す。
 会場からもいくつも発言が飛び出して、全体としては活気に溢れたイベントになった。終わった後、近くで懇親会。二次会までつきあう体力がなく、吉岡と二人で軽く飲んで帰宅。それにしても夜の高田馬場駅付近は早稲田大学の学生たちなのか、いたるところで群れになっている。あまりの学生の多さに驚いた。
 というわけで、これから二日目に行ってきます。内田樹さんと金子郁容さんとのセッション。楽しみです。

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