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2005.06.11

卒業生

 木曜のゼミ中に突然ドアを叩いて顔を出したのは、五年前に卒業した佐藤恭子さんだった。マルチを作る前の総合芸術課程情報芸術コースの七期生で、在学時代ジャズ研でアルトサックスを吹いていたが、卒業後奨学金を得て、アメリカのバークリー音楽院に留学。在学中にさまざまなアワードを得て、卒業後の現在はニューヨーク、ボストンで音楽活動をしていると言う。サックスばかりでなく、作曲・編曲、バンドのオーガナイズなど幅広く活躍している。小柄でおとなしそうな子だったのに、内側にはこんな大きなカオスとエネルギーが秘められていたらしい。それが、ジャズという音楽との出会いによって解き放たれていったのだから、面白い。この学年は、マルチの設置時期と重なっていて、総合芸術課程の学生たちには何だか申し訳ないような気持ちが残っているが、それでもこうして活躍しているのを聞くとうれしい。佐藤さんの公式サイトでは楽曲の一部も試聴することができる。やさしく繊細な音楽だ。そういえばやはりジャズをやっている加藤隆幸君という総合芸術課程の三期生が居て、昨年だったか演奏旅行中に研究室を尋ねてくれたこともある。一度大学でジャズ・コンサートをやってみたいものだ。いや、どうせなら野音もあることだし、ジャズ・フェスティバルにしてしまったらどうだろう。他にもがんばっている卒業生の情報を知っていたら教えてください。
 最近考えているのは、唐ゼミも含めて、大学からの文化発信に対して、講座や課程が本腰を入れてサポートしていくような体制が何とか作れないかということだ。サークルや大学祭のような中途半端なものではなく、資金提供を含めて、公式に大学がサポートできるような形を作りたい。外での展覧会やコンサート、演劇公演やイベントなどで、一定の水準を満たしているものに、大学が積極的に関与していくことはできないものか? 企業メセナとは違って、ここは教育機関なのだから、その代わり中身や企画にも踏み込んでいく。学内の資産を徹底活用して人の持っている潜在的な可能性を外に引き出していくことができないだろうか。そんなことを考えている。
 台風と梅雨入りが重なった金曜日は雑司ヶ谷鬼子母神社の唐組公演へ。平日で雨という最悪のコンディションにもかかわらず立ち見が出る盛況だった。ペーター・ゲスナー率いる「うずめ劇場」の面々と、松田政男さんらと談笑。

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