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2005.09.18

嘘まみれの嫌煙キャンペーンを考える

以前、タバコのことについてエントリーを書いたところ、何人もの方からコメントやトラックバックをいただいた。ぼくは喫煙者である。タバコを吸わない人が煙たい思いをしているということに対して配慮をすることにやぶさかではない。また、携帯灰皿を持ち歩き、なるべく道路を汚さないという配慮をするのもいいことだと思う。
だが、最近の嫌煙運動はちょっと違う。それは、タバコを発ガン物質まみれの「猛毒物質」と主張し、肺がん、心臓病を初めとする万病の「元凶」と呼び、毎年数万人の人が主としてタバコのせいで死んでいるとまで主張している。「受動喫煙」の被害者数も多数であり、全面禁煙からタバコの禁止(非合法化)まで進めるべきだとすら主張している。言うまでもなく、既にこのような人たちの圧力によって、世界に類を見ない「健康増進法」という悪法が施行されており、いまや日本は屋外ですらも喫煙が著しく規制される世界でも特殊な国になりつつある。この方向は完全におかしい。タバコが健康に悪くないとまで主張するつもりはない。だが、実はタバコは肺がんや心臓病の「原因」などではないのだ。正確に言えばタバコだけでガンを作り出すことはできないのである。もちろん、喫煙がそうした病気の発病や進行に対して間接的な悪影響を与えることはあるだろう。だが、それは他の生活習慣や食品がそうであるのと同じ程度のものにすぎない。また発がん物質にいたっては、水道水に含まれるものよりもずっと微量にすぎないし、それが副流煙になった時にはさらに何千倍もに希釈されている。「科学的なデータ」と言われているものは、恣意的に拡大解釈されて広められている。たとえば、タバコはビタミンCを消耗させる。ビタミンCの欠乏は肌の荒れにつながる。このことから、タバコは肌の衰えを早めると直接の原因にされる(ビタミンCを摂取すればいいじゃないか!)。たとえば、BBCが作り出した「禁煙キャンペーン」には22歳の双子の女性の写真というものが掲載されている。片一方が喫煙し、もう一方が吸わない場合には40歳になったときこんなに違ってくるという合成写真だ。これがあらゆるところに引用されて広まっている。「合成写真」と言っているように、これには何の根拠もない。そもそもこの人物は双子ですらないだろう。こんな風にして、わけのわからない「科学的・医学的」嫌煙キャンペーンが作り出されているのだ。
ぼくの務める大学で、「ヘルシーキャンパス21」という名前で学長裁量経費を用いて禁煙パンフレットが作成された。そこには、この双子の姉妹をはじめ、全く科学的な根拠のない「タバコの害」が紹介されていた。また、有名な浅野牧重氏による「タバコで真っ黒になった肺の写真」という捏造写真も転載されている。少なくとも大学という研究機関でこんないいかげんなものを出すのはいくらなんでもひどいのではないかと抗議したところ、実は家がタバコ屋をやっていて自分もタバコ自体は嫌いではなかったという責任者の教員から、「両論併記」という形で室井さんが反論を書いてみないかと言われて書いたのが、この文章「嘘まみれの嫌煙キャンペーンを大学人はどう考えるのか?」である。書いたのは随分前だがようやくパンフレットが発行されたのでここにも掲載することができる。是非お読み頂きたい。いろいろと調べてみて驚いたのは、実は厚生省自身が出している資料ですらも全く「タバコががんの原因になる」という根拠が見当たらないということである。「科学」や「医学」の名の下にこれほどまでにいい加減な「真理」が、一部の人々の圧力によって押し付けられていたということに驚いてしまう。
ちなみに、ぼくはタバコをやめる気は全くないが、それでも心臓や気管支の病気になった時には禁煙をした方がいいと思うし、きっとそうするだろう。だが、それ以外の時にはいくら吸い過ぎで咳き込んだり、胃が荒れたりしても、それよりももっと有益なことが多いので、タバコを手放すつもりはない。コーヒーとタバコとビールは、ぼくにとってはなくてはならない「嗜好品」であるからである。

9月 18, 2005 at 08:45 午後 Non Section |

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» タバコの話 トラックバック 社長の本音日記
私はタバコを嗜みません。というと何時から禁煙を?と聞かれるのですが、実は一回も習慣的に吸っていたことはないのです。まあ、イタズラ程度に吹かしたことはありますが、40数年の人生で合計一箱までは到達していないと思います。 別に立派な理由がある訳ではなく、タバ....... 続きを読む

受信: 2005/09/19 9:56:39

» 禁煙と遺伝子組み換え作物 トラックバック 居酒屋マーケティング情報誌
養老猛司さんが「ブルータス」2005年3月15日号で、現代の「禁煙キャンペーン」を、かつてニクソン大統領が枯葉剤に対する環境団体からの非難をかわすために政府の資金を使って故意に煽り立てた「反捕鯨キャンペーン」と似た、政治的な陰謀ではないかと指摘しています。って話を聞... 続きを読む

受信: 2005/09/19 22:10:20

コメント

私も反嫌煙論を支持します。
しかし、喫煙の害を研究する科学者をまえに、喫煙の害は少ないと主張するだけの力は、私の持つ少ない知識の限りでは、ありません。もちろん愛煙家にとって、そのような確固たる証拠が立証されれば、それは朗報に違いないわけですが、そしてそのようなしっかりとした研究に挑戦する者があれば、たくましい限りではありますが、私はそのような反逆はきっと不可能なことであろうと思います。
 嫌煙運動の根拠となっているデータの真偽は、もう少し時がたてばある程度明らかになるのではないかと思います。問題はそこにあるのではなくて、愛煙家がいまだ存在し(これからも消滅することはないでしょうが)、煙草を自らの意思で欲していることにあるのではないでしょうか。石綿の問題と明らかに違うのはこの点です。
 受動喫煙が注目され、実際多くの市民が危惧している限りは、そのデータの真偽はともかく、喫煙規制はやむをえないことのように思います。愛煙家は嫌煙者と闘うのではなく(あるいは闘いながら)自ら結束して喫煙できる空間を確保するよう努めるべきではないでしょうか。愛煙家にとって煙草は、魂の安息の為に欠かせないものであり、それは科学的に害が発見された今でも変わらないと言う愛煙家は大勢いるはずです。そういう愛煙家にとって反嫌煙の運動は(と同時に喫煙空間を結束して守る運動は)大いに意義のあるものであり、当然自由に行われてしかるべき主張です。それをインターネットなどを活用しながら積極的に行わなければ、時代の潮流に押され、結局煙草の文化は消滅さえしかねないと私は思います。愛煙家は消極的過ぎます。
 ちなみに、これは私見ですが、山形氏の言うとおり、あらゆる場所で多量に喫煙することは、本来の喫煙文化とは異なるものであり、喫煙の害が多かれ少なかれ指摘されている昨今の状況を考えると、如何なものかと考えます。

投稿 白雨 | 2005/12/29 1:43:58

嫌煙キャンペーンの内容が嘘かどうかは別にして、
確かにヒステリックに怒っている様子にみえます。
そんなに怒らなくても、って思います。確かにね。
他人が嗜好品を楽しむ余裕くらい持ってよ、って。

でもね、明らかにマナー違反の人はいる訳ですよ。
それは『作られたルール』に対するものではなく、
『他者をおもいやる』ということに対する違反ね。

実際に、近くに子供が居てゴホゴホしているのに、
平気で吸ってるおっさんなんかもいるんですよね。
実際に、車の窓から火が点いている状態でポイっと
捨てる人がいるわけですよ。すごいやつになると、
運転席と助手席から交互にポイポイ飛んでくのを、
僕はみかけたりしてるんですよね。本当の話でね。

そういう馬鹿みてると、法律で縛られてくのもね、
しょうがないのかな、って思っちゃいますけどね。
自分で他者との関わり合いを意識できないやつが、
それだけ多くなっているってこともあるわけでね。
車で携帯電話使うのも、事故にならんように上手に
使えばよかったのに、下手くそな奴が、というか、
下手くそな奴に限って携帯電話使うから事故して、
法律で規制しなきゃいけなくなるわけですからね。

そして、『うわぁ。こいつらと同じ扱いなのか』と
僕はこの5月に20年吸ってた煙草を辞めました。
36歳だから、計算すると奇怪しいんですけどね。
だから、辞めた理由は『ださいから』です(爆笑)。
なんかパッケージも色々注意書きだらけになって、
持ってること自体も恥ずかしいって思ったんです。

だから何?って話ですが。ま、そんな奴もいると。

投稿 です | 2005/10/20 10:26:08

せんいちさんのおっしゃるように室井氏が「喫煙者を追い込むような世相はいかがなものか?」といったようなことに疑問を感じているというのは分かります。
でも物事には「どうしてそのようになったか?」という理由をまず最初に考えるべきなのではないでしょうか? 

なんとなく嫌煙になる人はまずいないと思います。
きっと何か理由があったと思いますが、そこを考えずしてこの問題(疑問)を解明できるのでしょうか?
「嫌煙キャンペーン」がどれだけウソが多いことが判明したとしても、ただ対立するだけで何も解決しないと思います。
それよりも喫煙者・非喫煙者・嫌煙者が客観的に冷静にこの問題を話し合うことが大切なのではないでしょうか?

投稿 cleanair | 2005/10/12 15:49:40

嫌煙の方々の論が、どっとコメントやトラックパックに寄せられること自体に、
最近のヒステリックとも言える嫌煙の実体が表れているように思えますね。
実際、感情的としか言えないコメントも見受けられます。

喫煙マナーは当然守らなければなりません。
そのためにキャンペーンの継続が絶対に必要です。
まだまだ人混みで歩き煙草をするような馬鹿がいますから。

しかし、煙草を実質的な健康被害に結びつけて過敏になり、
喫煙者を追い込むような世相はいかがなものか? 
と室井氏は疑問を呈しているのだと思いますが。

投稿 せんいち | 2005/10/06 14:47:13

嫌煙キャンペーンがウソにせよ本当にせよ、
「何故キャンペーンが必要なのか?」について言及されておりませんので、どうお考えになっているか是非教えていただきたいです。
それと先週、トラックバックさせていただいた通り、カナダの訴訟についても根拠が無いのに訴訟なんて起こすのでしょうか?これもデタラメであれば是非どんな風にデタラメなのか教えていただきたいです。

投稿 cleanair | 2005/10/03 14:52:08

嫌煙家として言わせていただきますと・・・
私達は文字のように「嫌煙」なんです。単に煙が出ない、あるいはそれを吸い込まない状況であれば、愛煙家が死のうがガンになろうが文句はありません(血縁者で無い限り)。
ただ、自分達が好きな場所で、好きなときにスパスパ吸いたい欲求を満たすために科学データを歪曲して持ち出すのはどうかと思います。
ちなみに、日本人の肺がん患者の9割が喫煙者というデータ(平成15年厚生労働省調べ)を見てもまだ「タバコはガンの直接原因にはならない」と言い張るのでしょうか?逆に考えれば、タバコを吸わなければ相当特殊な人間ではない限り肺がんにならない、と考えるのが数字の見方です。

いつまでもこういった考え方で自己弁護をするからこそ愛煙家は嫌われるのかもしれませんね。やれ「税収に役立つ」だの「副流煙はたいして人体に影響が無い」だの・・・
ほとんどの嫌煙家は「同席されると食事がまずくなる」「煙のにおいが髪や服に付く」から嫌っているのであり、それ以上でもそれ以下でもありません。
 大音量でスピーカから音楽を流し、近所迷惑なのに対して「音楽は悪くない」とトンチンカンな申し開きをしているようにしか思えません。

投稿 基本のキ | 2005/10/02 23:10:20

http://cruel.org/other/smoking.html

投稿 名無し | 2005/09/30 17:25:35

コメントさせていただきます。
理解して文章を書いておられると思うのですが、非喫煙者が提示するデータを否定しても、喫煙の正当性を訴えることにはなりません。
加えて、
キャンペーンが今のように進んでいる真の原因は、喫煙マナーを見直してほしいという一心であり、「煙草に害があるから」というのはその理論づけに過ぎません。
論点が違うように感じます。

まずは、自分のマナーを見直してください。
マナーが悪い人が蔓延るので、キャンペーンが続くのです。

投稿 kana | 2005/09/26 22:01:28

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