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2006.08.31

ミュンヘン

 ベルリンからミュンヘンへ
 あさ10:50発のICEでミュンヘン着が17:13。新幹線のような高速列車でしかもルートがライプチヒなど旧東独経由で近いはずなのだがそれだけかかる。

 このところずっと天気が悪く雨が多い。ポーランドよりはましだが寒い。その上列車の中はがんがん冷房がかかっていて寒い。こんな国に住んでいると太陽が恋しいだろうし、南欧にリゾートに行きたくなる気持ちもわかる。

 ミュンヘンは想像以上に行き届いた街。駅近くのホテルで便利だし何でもある。何よりも街自体がとても行き届いた感じで、明るい。

 当然のようにホテルにはWiFiサービスがあるので更新中。

 今日は日曜なので美術館が安い。
 ミュンヘンの場合、ただにはならないが入場料が1ユーロになる。日本の場合土日の売上に頼っているのでそうはならないが、平日でもいいから無料デーとか100円デーとかを作ればいいのに。

 そんなわけで、アルテ・ピナコテーク、ノイエ・ピナコテーク、ピナコテーク・デア・モデルネと並んで立っている三つの美術館に行く。過去、近代、現代と時代別に分かれていて、ある意味とても保守的、というか古典的な美術館だ。

 ポーランドでも感じたがルネサンス期の絵の発色がとても鮮やかに残存している。イタリアやフランスでみると色あせている。これは気候のせいだろうか、保存技術のせいなのだろうか。多分気候のせいなのだろう。ここにも巨大なルーベンスの間があって下絵もたくさん展示されている。この画家の途方もない生命力には本当に驚かされてしまう。新絵画館の方にはゴッホのひまわりとオーベールの麦畑があった。

 現代美術館は、ほかの街とは違って(絵画館と名乗っているからだろうか)映像展示はほとんどない。ヨーロッパとアメリカの戦後美術だけで、日本やアジアのものはない。(デザイン部門に展示されていたソニーのvaioとアイボくらいか)。

 ほかの街とは違って街や美術館では日本人の姿をよく見かける。どうも日本人はミュンヘンが好きなようだ。

 それにしても天候が不安定で寒い。上着を着ていても風が寒く襟を立てておさえながら歩いた。


 寒いから部屋でテレビを観れば
 相変わらずミュンヘンは寒い。時折雨も降ってくる。一応セーターは持ってきているが更にその上に上着のボタンをしっかり締めておかないとならないとまでは思わなかった。天気図をみるとヨーロッパ全域に雲がかかっていてそこから外れているのは中南イタリアとイベリア半島だけだ。あの暑さがなつかしい。旧市街を寒さに凍えながら歩く。

 思えばムンバイの列車爆破、ロンドンとドイツの未遂テロ、トルコの爆弾事件と、こちらに滞在中、立て続けに事件が続き、イスラエルのレバノン爆撃、アメリカとイスラエルの意向に沿った国連軍の派遣(なぜヒズボラの武装解除をレバノンに押し付けるのか?)、イラクの内戦、イランや北朝鮮に対するアメリカの強い脅しと激動の予兆に包まれつつあるように思われる。その一方で、アメリカとヨーロッパの株式の好況もますます進み、世界は再び混迷の時代に突入しそうである。もはや外の敵ではなく内側に深い闇をかかえた新しい中世が始まっているようだ。

 こういうことは日本のメディアではあまり伝えられないが人ごとではない。小泉の靖国参拝や総裁選の情勢はこうしたアメリカと反グローバリズム運動との根深い対立構造と無関係ではない。

 もちろん全体的な見取り図を描くのはとても難しいかもしれない。だが重要なのはテロも爆弾も何かに対する<抵抗>であるということだ。それを力で押さえつけ、宗教的偏見を植えつけるのが間違っていることくらいは普通の想像力があればだれでもわかることである。メディア王が牛耳っているといわれるアメリカのCNNがどんなに偏向した報道をしていても、その背後で抵抗者たちが何を目指しているのかを読み取る想像力が必要だ。最初から関心も意欲もなく消費に明け暮れている日本の大学生たちに欠けているのがそうした想像力なのだが、なーに人間なんていつでもどこでもそう変わらない。街の物乞いをみていてもやはり赤ん坊を抱えた母親がダン突に強い。

 文化もまた闘争の結果ではあるが、それと同時に爆撃で丸焼けになった廃墟の青空や、焼け残って咲いているちいさなタンポポに目を向けることのできるのも人間なのであり、文化なのだ。

 10センチの小さな端末であまり長い文章を書くことはできないが、CNNを観ながらそんなことを思った。

 明日はリンツに移動する。


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2006年08月31日
13:10

Studio
アメリカは、イランをやる、と決めたと、とある情報筋から聞いた。それも、早い時期にたたくらしい。(そういえば、2週間くらい前の読売新聞の朝刊にキッシンジャーが寄稿していて、その中でもイランのプルトニウムがある程度のレベルに達する前に何とかしなくてはならない、とかいていた)室井の言う「予兆」には、駆け足の音がふさわしい。

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