上映会終了
その前に、土曜日には下北沢駅前劇場で唐組の久保井研が出演している「庭劇団ペニノ」の「笑顔の砦」を見て来た。客席に居た唐組の藤井由紀、赤松由美と数人で終わった後飲む。日曜日は入試。今回も午後の採点だけで楽な作業だった。ペニノは昨年もこの時期に「ダークマスター」を見ている。美術やキャスティングにもこだわりを見せ、ていねいに作られているのだが、演劇というジャンルでこれをやらなくてはならない理由がよく分からない。作者は精神科医だと言うから、一種の臨床例として客に提示したいのだろうか? 二本とも見える場所と見えない場所、二つ(今回は中庭も含めて三カ所)の場所をつないで、空間の方をアクティヴにするために、役者の身体やモノと「場所」の前景/後景を巧妙に入れ替えるという仕掛けになっていた。いわゆる「リアル」なドラマ性のない台詞回しで、長い間を取りながら展開して行く。マメ山田、久保井研をはじめ役者は悪くない。だが、それらは前に書いたように、装置と相まって舞台空間を前景化、最後に輝くように活性化していくための仕掛けに過ぎないようにも思える。どうも方向性としてはしっくりこないのだが、それでも何かしらの才能を感じさせる集団ではある。
火曜日の上映会には、三枝さんの声かけで松竹の本木克英監督がいらしてくれた。松竹最後の社員監督で、「釣バカ」シリーズやテレビの大型時代劇などをやっている。ゴールデンウィークに公開される実写版「ゲゲゲの鬼太郎」、春のドラマ特番「メゾン一刻」など。どうも処女作の「てなもんや商社」に一番思い入れがあるらしい。何とか見たいものだ。「本当はアッパス・キアロスタミが大好きなのに、俺が撮っているの<釣バカ>だものなあ」とおっしゃる。
三枝さんにしても、本木さんにしても、こういう学外の人を前にすると、ついつい「ウチの若いモンに何か粗相があっては申し訳ない」という気持ちになる。普段、慣れてしまっているせいか、気がつくと学生たちの礼儀が全然なっていない。まともに挨拶できない者が多すぎる。途中から欠席した学生が、追加レポートで何とか単位をと頼みに来るが、三枝さんが不快そうな表情をしているのを見ると、やっぱりこいつらきちんとした話し方もできないなあと改めて思い、何だかそれが自分のせいのようで申し訳なくなる。終わった後で、全員で昼食会になったが、帰り際にやはり三枝さんや本木さんにきちんと挨拶ができる学生がとても少ない。必ずしもぼくのせいではないのだが、何となく申し訳ないし、恥ずかしい気持ちになる。まあ、こういうのは一種の世間知らずから来るものなので、彼らが根っからの無作法というわけではないのだが、そういう意識をもたせることができなかったという点ではぼくの持ち込み方が不十分だったのかもしれない。
いずれにしても、今回のことを彼らがどのように受け止め、次に繋げて行くのか、行かないのか、それは楽しみだ。ぼく自身も沢山のことを学び反省した。次回は全く新しい形で最初から考え直してやってみたい。
結局1:30から飲み始め、11:00過ぎまで下北沢で飲んでしまった。三次会は松田優作はじめ映画人ゆかりの「メリージェーン」。
3月 1, 2007 at 10:50 午後 | Permalink
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