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2007.05.10

それから‥‥

 さて、明日から米沢で開かれる日本記号学会に出かけるわけであるが、前回のエントリーからいろいろとあった。

 まずは29日、30日に大阪・京都旅行。新幹線でのんびりの筈が、唐ゼミ☆の中野、椎野、土岐と一緒だったため、わざわざ連休中の高速道路を走り片道9時間半のドライブ。これはしんどい。何度か事故渋滞もあった。難波の旧精華小学校校庭での紅テント「行商人ネモ」を観劇したものの、楽日で余り人も集まらない宿舎の寺での宴会でちょっとしたもめ事になってしまい、がっかりしてさびしく就寝。翌朝はそのまま京都に向かい、京都精華の島本浣家に立ち寄り、近所の法然院や銀閣寺を観光。そのまま百万遍で飲み、最終ののぞみで帰ってきたのだが、中野たちは深夜まで飲み、次の日京都公演に関わっている人たちに挨拶をして夜中に戻って来た。
 二日目から土岐の具合が悪かったのだが、風邪でもうつされたのか、1日は一日中寝ていても調子悪し。2日は大学で講義をし、3日は柏の葉キャンパスでのバッタの地上置き初日。天気が良く、まあまあ快調だった。水戸から森さんたちも来ており、椿昇とも久々の再会。秋葉原でみんなで夕食を取って帰る。
 翌日は唐さんと仲直りということで新宿の焼肉屋で昼間っから焼酎を飲んだため、ますます調子が悪くなり、土日と花園神社に通ったのだが、体調はずっと悪かった。初日は篠原勝之さんや四谷シモンさんはじめ状況時代の古いお客さんたちで一杯。宴会も盛り上がった。二日目は雨。役者たちの気合いが凄く、見る度に面白い。
 さて、その「行商人ネモ」であるが、久々にいろいろな実験が盛り込まれた野心作である。戯曲の構造はリニアなのだが、いろいろなメタファーが複雑に織り込まれていて、解読するのはなかなか難しい。基本的には「もはや海が見えなくなってしまったジョン・シルバーの物語」なのであり、「ノーチラス号」のスクリューはバケツの水をかけてしか回されることはなく、本当はしょぼくれた話であるところがリアリティを反映している‥‥かのように見せながら、実はスクリューは舞台上では常に勢いよく回っているのではないか? 冒頭の乾燥機の回転から、エリマキトカゲの針金ハンガーのプロペラから、いつもスクリューは勢いよく回っている。だから、それは絶望的な展開のように見えながらも、演劇的には常に力強く、ダイナミックな印象を与えているのである。豆腐を頭にぶつけるという文字にすると全く伝わらないリアリズム、段ボール製の「ノーチラス」の不思議な存在感と、その中に藤井由紀と赤松由美が座っている図の変な魅力、砂の満ちた水槽の中で「ゴカイの戦い」を続ける、疲れきっているのに、妙に切迫し、息せき切っている唐十郎の演技、「超黒フォーマル・セール」の失敗から黒い女性用下着に赤いサクランボをつけて「堕落」する、シャンソンの「暗い日曜日」の歌手の名を持つ丸山厚人‥‥、あまりにも奇妙奇天烈でありながら、妙な存在感を発散している。「そこにある」としか言えない、世界中でこんなものはここにしか存在しないだろうと思われる演劇だ。Dsc07257

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