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2009.02.18

もちろん、あれからいろいろあったけど…

 あまりに沢山ありすぎていざ書こうと思うと、はじめからめげてしまうなあ。

 まあ、「今日は風邪っぽい」とかいうことばかりの日記を書きたい訳ではないので仕方ない。

 あれから、望月六郎監督の指導する舞台芸術論の上映会を黄金町にある古い映画館Jack&Bettyでやったり(詳細は省くがまたまた一波乱あった)、車検前の車を買い替えたり(今度はHONDAのストリーム)、唐組の久保井君の客演する芝居を見たり、銀座のル・テアトルでやっていた唐さんの77年の名作「蛇姫様」を「北の国から」の杉田成道さんが演出、エグザイルのUSAと山口紗弥加主演というのを二回ほど見に行ったりしながら、それとは別に山のように立ちふさがる会議や書類作りの連続の日々だった。そう言えば「タバコ本」に関してはちょっと希望が見えてきた。猫もまだ死なないでがんばっている。

 久々に書いてみようという気になったのは、今週の月曜日、京都国立近代美術館でオープニングがあった、椿昇の展覧会、「GOLD/WHITE/BLACK」に行ったからだ。

 2003年の水戸芸術館での「国連少年」以来、六年ぶりの気合いの入った展覧会。館長の岩城見一さん、学芸課長の河本信治さんも本気でこの展覧会に取り組んでいる。河本さんは本当にバッタの最終日以来、約8年ぶりに会った。ほかにも京都や大阪の久しぶりに会う人たち沢山と、東京や水戸からやってきた人たち。椿が賑やかなのが好きで自分の学生たちも呼んだので500人近くが集まるオープニングになった。

 今回の展示はまるでピラミッドのような、永遠の時間がそこで回帰する巨大な墳墓のような展示で、「国連少年」のまるで子供のおもちゃ箱をひっくり返したような賑やかさとは好対照である。それ自体が墓碑のようなずっしりとしたカタログと、展覧会に合わせて完成したDVD「Radikal Monologue」(Radikalのスペルはこれで正しい)の両方を見ないとなかなか椿の意図は通じにくい。ただ、平日の人の少ない時間帯にこれをじっくり見に行けば、何かしらずっしりと伝わってくるものがあるのではないかと思う。

 テーマは永劫回帰する宇宙の時間と人類の営々と続いてきた営みであり、それがまるで人類の墳墓のように、静謐な円環をなす空間に整然と配置されている。もっとも、ペインティングや映像、一回に置かれたまるで去勢されたペニスのようにぐんにゃりと横たわる、「実物大ロシア製ミサイル」のように、展示自身を内部から相対化し、嘲笑するユーモアも忘れられていない。椿はこれで一つの自分の墓碑を作ったのではないか、そこからもう一度自分の歩んできた道を歩み直そうとするのではないかと思われた。

 どうも、これは3月29日までで終了してしまうらしく、それ以降、東京ももちろんどこにも巡回しないらしい。こんなに力の入った展覧会を放置してしまうこの国の美術業界はいったいどうなっているのだろうか? 心ある人には是非とも京都まで見に行ってほしい展覧会だった。

 オープニング終了後、打ち上げで椿と話して、最終の新幹線で帰宅。その一日前の春のような暖かさとは一変して、京都では雪が舞うような寒さ。横浜もまた寒くなった。090216154105

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