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2013.08.11

復活するぞ!

 身近だった人の追悼文のようなものを二本書いてから、すっかりここを放置してしまった。
 ここだけ見ている人からすれば、ぼくがあれからずっと落ち込んで何もしていなかったように見えてしまったかもしれないが、そういうことでもない。

 ただ、単純に忙しかったということだけである。何本か文章も書き溜めてあったのだが、いずれも時間がなくて最後まで書き上げることができなかった。あとは、Facebookのような断片的な書き込みの方が圧倒的に楽だったからだが、やはり時々は長めの文章を書いておかないと、頭の中がまとまらなくなってしまう。

 とは言え、今年の春から夏にかけて、これまでになく体調が悪かったことも事実だ。5月に風邪をこじらせて咳が止まらなくなり、喘息の発作からなぜか左後背部の筋肉が痛くなり、一時は左手でものを握ることができなくなってしまった。18年ぶりくらいに病院に行ったり、人生で初めて整体をしてもらったり(ほとんど効果はなかった)、タイ古式マッサージを受けたり(善光寺門前町で突然入ったここはなかなか良かった)、綱島温泉に通ったりしたが、結局完全に症状が消えたのは7月中旬のヨーロッパ旅行中だった。だから、5月から7月までずっと調子が悪かったことになる。こんなのは初めてだ。ここぞとばかり、周囲から「年齢(とし)なんだから気をつけてください」と言われてムカついた。それでも一つも予定をキャンセルすること無くなんとかやり過ごすことができた。

 その間、演劇関係ではまずは横浜国大での野外劇「腰巻きお仙--忘却篇」、劇団唐ゼミ☆の「夜叉綺想」の大学、長野市権堂、浅草花やしきでのテント公演、シアターコクーンでの蜷川版「盲導犬」(プログラムに原稿を書かせてもらった)。それから、全体的にはあまり感心しなかったが、13年ぶりに緑魔子さんが舞台に復帰した渡辺えり「赤い壁の家」も本多劇場に見に行った。唐組の稲荷卓央と大鶴美仁音も頑張っていた。そうそう、唐組の「鉛の兵隊」も望月六郎dogadoag+の番外公演「問わず語り」もあったけど、体調悪く今回は回数は少なかった。リハビリ中の唐さんは「鉛の兵隊」の初日と千秋楽、唐ゼミ☆「夜叉綺想」の初日に舞台挨拶にたったが、とりわけ「鉛の兵隊」の初日は感動的で涙が止まらなくなった。

 去年5回、約30時間近く語り下ろしてもらった大久保鷹さんの口述記録「俳優・大久保鷹という生き方」(仮題)のデータ起こしも進み、11月のKAATでの唐ゼミ☆公演「唐版・滝の白糸」の会場で冊子体で販売するほか、電子ブック版も作成作業を進めている。この中身が面白い。これまでどこでも語られることがなかった状況劇場初期の煮え立つような日々が大久保さん自身の口から余すことなく語られている。期待していて下さい。

 しかし何と言っても今年の春頑張っていたのは、来年の1月と3月に東京と京都で開催予定の複合アートイベントやなぎみわ+唐ゼミ☆「パノラマ」の準備である。これは台東区の旧復興小学校と京都会場(場所未定)で、昨年鳥取と大阪でだけ部分的に上演された演劇作品「パノラマ」をめぐって、劇団唐ゼミ☆、三輪眞弘、吉岡洋・Kosugi+Ando、伊藤高志、稲垣隆士によるユニット「Beacon」らとのコラボレーションによりアートイベントを実施するというプロジェクトだ。横浜都市文化ラボのセミナーとして実施し、何度かこれらのゲストに来て話をしてもらったりした。そのことがあって、台東区には足しげく通った。入谷の町内会の人たちとも親しくなり、浅草の唐ゼミ☆公演の時には何人かお客さんとしてきてくれたりした。これはもう間もなく詳細が発表できる予定である。

 その間、7月18日から29日まではポーランド、クラコフで開催された国際美学会に参加した。日本からの参加者は多く、いろんな人と親交を温めることができたが、何と言っても2年ぶりに合うクシシュトフ・ヴォディチコとの再会はうれしかった。国際美学会の会期に合わせてクラコフの中央広場でWarVeteranVehicleのプロジェクションをやるという企画だったのだが、レセプションからプロジェクションが終わった次の日まで毎日二人で語り合うことができた。横浜のプロジェクションにはいろいろな批判もあり、自分でも反省する点が多いが、クラコフの現代美術館MOCAKが主催した今回のプロジェクションと比べても、日本でのプロジェクションはヴォディチコの人生の中でも特別のものだったと本人の口から伝えられたのもうれしかった。

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 もどってきて都市文化ラボでの三輪眞弘さんのレクチャー、オープンキャンパスなどバタバタしながら、かろうじて取れた文化庁の助成金の予算編成や、Beacomチームの会場下見などが続いているが、これからいよいよ「パノラマ」プロジェクトの日々が始まる。暑いけど頑張っていきたい。


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