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2016.10.13

飲食店の「喫煙席」がなくなる見通し:科学的根拠って?

 問題のニュースがこれである。オリンピックに絡んで随分きな臭い動きが続いていたが、結局そこに踏み込むらしい。しかし、そこには全く科学的根拠はない。いつでもそうだが、「エビデンス」とか言い立てる連中が一番いかがわしいエセ科学者たちなのだ。

 『タバコ狩り』の著者としては、もう既に「2010年までに居酒屋も全面禁煙になる!」と予告していたので、それが10年延びたところで別に今更驚きはしない。疫学化する社会がますます窒息しそうな息苦しい状況を強めていく。

 『タバコ狩り』は2009年に出版された。アマゾンでは醜悪なレヴューに埋まっている。誰一人、論破などされたことはないのに。

 国立がんセンターが「受動喫煙の健康被害は確実」とかわざわざ今の時点で発表した裏が読めた。これもヒステリックなもので、メタアナリシスによる受動喫煙者の肺がんにかかるリスクが「約1.3倍」であり統計的に有意であるということから、受動喫煙の害は「確実」というものである。ちなみにここに出ている数値は「1.28倍」だ。何も切り上げて発表する必要はないと思うが...。


 年間の肺がん死亡者数は10万人あたり男85.0人、女32.4人という統計がある。


 これは全肺がん死亡者の数字だが、このうち受動喫煙による死者の割合はきわめて低い。あまり当てにはならないがこんな統計が発表されている。

 とすると、10万人あたりにざっくり換算すると、男で4.5人、女で10.4人程度だということになる(人口一億として。正確に1.29億にすればもっと少ない)。あ、違った。一億で割ってはいけない。男女半分として5千万で割らなくては。すると男10人、女20人ということか。やっぱりこの統計おかしいな。多めに出しているとしか思えない。女32人のうち20人が受動喫煙者のわけないもの。それともぼくの計算がおかしいのか?


 がんセンターの言う「約1.3倍」をそのまま適用しても、7人対10人とか16人対20人程度にしかならない。10万人あたりである。多分実際にはそんなに違わないだろう。

 普通の人はこういう数字は「誤差」と考え、そんなに気にするほどではないと考えると思うのだが、これを根拠にしてすべての飲食店の喫煙席をなくすというのは、どう考えても暴力以外のなにものでもないと思うのだが、どうだろう? 酒や排気ガスとくらべても、タバコの受動喫煙の害はほとんど問題にならないレベルである。臭いが嫌いな人や煙に敏感な人は、それはいるだろうが、喫煙席すら禁止するというのは、これはもう発狂しているとしか思えない。まあ欧米先進国は室内全面禁煙が多いので、全世界的に発狂しているのだが、ほとんどの国で屋外はどこでも喫煙できるようになっている。今回こんなことをしたら日本が世界一発狂していることが証明されることになるだろう。

 しかしまあ、屋外の喫煙規制が世界一厳しい国なのに、こんなことをしたら、雑居ビルのスナックやバーは死活問題になるだろうな。本当に社会全体がどんどん悪い方向に進んでいる。

 喫煙率全体の数字は確かに下がっている。だが30代、40代に絞ると男性では約4割(がんセンター方式。本当は38%程度)も喫煙者がいる。この人たちの総人口は少数者として排除される規模をはるかに超えていると思う。異常に遠くに設置された明らかに狭すぎる喫煙エリアや喫煙室に、入りきれないで群がっている働き盛りの羊の群れを追い立てて何が楽しいのだろうか?

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