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2016.10.28

大麻は本当にそんなに悪いものなのか?

 以前、武田邦彦さんが出した『大麻ヒステリー―思考停止になる日本人』(光文社新書)を読んで感心したことがある。武田さんはその後も『早死したくなければ、タバコはやめないほうがいい』(竹書房新書)を出したり、放射能被害に関する誇張についても発言している。そのどれもがとても真っ当な議論だと思うが、マスコミや反対論者の総攻撃を浴びている。

 ぼくの『タバコ狩り』もそうだけど、きちんと読まずに感情的に攻撃してくる人たちの合言葉が「データ」とか「エビデンス」だ。基本的にこういう言葉を楯にして嵩にかかって少数者を排除しようとする人たちは、何を言っても意見を変えようとしない。そしてその背後には必ず誰かの利権が絡んでいるのである。
 
 ぼくは余りナチュラリストやエコロジストは好きではないけれども、鳥取の大麻解禁論者と今回の高樹沙耶さんの事件は警察と厚生労働省の陰謀にしか見えない。マスコミの叩き方も異常だ。誰も大麻そのものを問題にしようとはしない。

 この動画はとてもよくできているが、武田さんの前掲書から付け加えるべき情報としては、精神に何らかの作用(鎮静作用や集中力を高める作用)をもたらす成分を持っている大麻草はインド大麻だけであって、日本などで古来から栽培されている大麻にはそもそもそうした成分は含まれていないということである。

 つまりは栽培用の大麻(さまざまな利用法がある上に、精神作用はもたらさない)と、高樹さんたちが主張している医療用大麻(鎮静・鎮痛作用などがある)の問題は分けて考えなくてはならないし、またすべての大麻が「もっと強力な麻薬の入り口になるから」という乱暴な論理も批判されなくてはならない。

 そんなことを言うのなら医者の処方する抗うつ剤をはじめとする神経間伝達物質を含む薬剤の方が、もっと強力な薬物への導入剤になったり、あるいはどんどん量を増やしていき薬漬けになる危険性が高いはずだ。

 実際に精神科の診療を受けて抗うつ剤を処方された学生が「この薬は一生飲み続けることになるでしょう」と医者に言われたという。こっちの方がもっと問題なのではないだろうか。

 ちなみに70年代までは日本の警察は大麻取締にあまり厳しくなく(覚醒剤がヤクザの収入源になっていたのに比べて、大麻はヒッピーやバックパッカー経由で安価で入ってきていたからだと思う)、何度か経験したことがあるが、集中力が高まり鎮静作用があるのは事実だ。ただ独特の臭がするし、何よりもタバコよりも胃に悪いらしく、何度か腹を下したことがあるので個人的には好きではない。

 取締は徐々に厳しくなり、とりわけ1990年に勝新太郎がパンツに隠していた件で逮捕されてからは、ちょっと尋常ではないくらいに大麻の取締が厳しくなっている。今回の事件はそんなことを考えるいい機会だと思う。

 タバコの件もそうだけど、とにかく「思考停止」にならないためにも。

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